空白の国会、政治主導とは
2009年10月14日
民主政権になって、脱官僚を旗印に懸命に政策づくりをやっておられる姿は認めますし、自民党時代にはなかったことですので、私たちも教えられるものがあります。しかし、どう考えてもおかしいことが3つほどあります。
一つは、民主党がさまざまな政策の変更を打ち出していますけれど、それを審議する国会が全く開かれないことです。政府が政策を打ち出す、それが妥当かどうかを国会で審議する、これが三権分立の基本ですが、政府の政策変更の出しっぱなしです。これでは国民には一方的な情報しか流されません。政策論議が国民に良く分かるように、予算委員会などはテレビで放映して政策の妥当性を国民の皆さんにも判断してもらう訳ですが、それが出来ません。このまま空白が続けば景気にも悪影響を及ぼします。一日も早い国会開催で政策論争をしなくてはなりません。
二つ目は、日本の行方を決める大事な政策変更が、大臣、副大臣、政務官のわずか5,6人で決められているということです。テレビで映し出される政治家5人ほどの会議を見ていると、1億人の運命をこの方々だけで決めていいものだろうかと不安になってきます。もちろん大変な勉強をしてこられた政治家の方ばかりとは思うんですが、こうも簡単に結論を出していいものだろうか、不安です。
三つ目は、大臣をはじめとする官邸側の動きは報道されますが、残りの民主党議員の皆さんは何をされているのでしょう。自民党では、その良し悪しを問わず政務調査会というのがあって、各分野で政策審議が繰り返されます。朝8時から始まって、昼、夕方と必要に応じて開かれ、そこで各議員が政策論争を通じて鍛錬されていきます。そんなことがいわゆる「小沢チルドレン」や「小沢ガールズ」の間で行われているのだろうかと思います。よその党のことだからどうでもいいけれど、与党という立場で政策決定の重要なカギを握っているわけですから、政府の政策にいちゃもんをつけるくらいの議員でないといけない、と思います。
異様で異常な光景が毎日続いているように思えてならないんですが・・・。