お茶の文化を守ろう

2009年07月08日

 緑茶を飲むというのは日本の優れた文化です。茶道も芸術だけではなく、作法や精神修養も含めた日本ならではのものです。カテキンを多く含んだ緑茶は健康にも抜群です。日本の高温多湿の気候風土の中で、日本人の健康を何百年にもわたり保ってlきたのは、コメ、味噌しょうゆ、納豆など大豆を中心とする植物性たんぱく質、野菜や漬物そしてお茶と言っても過言ではありません。戦後それに肉類や牛乳、卵といった動物性蛋白源が加わり、更に強い体と世界一の長寿を実現させました、。

 昨日も書きましたようにその中の一つ、お茶の生産者が崩壊寸前です。お茶所は永年静岡県、更に宇治茶の京都、八女茶を中心とする福岡などでした。それに最近は鹿児島が急上昇してきました。それはペットボトル用の茶葉をつくり始めたからです。飲用の茶の普及は目覚しく、どんな会議に行ってもペットボトルに入ったミネラルと茶がデスクに置かれています。

 それはそれで結構ですが、それによって茶葉を煎じて飲むという習慣が廃れました。お茶はペットボトルの中に入っているもの、と思っている小学生は多いようです。それにお茶の質をあまり問いませんので、ペットボトル用の茶葉は安い。それに引きずられるようにしてリーフのお茶も価格が暴落しています。

 昨日お茶の団体の方との話し合いがあり、これからの対策を話し合いました。しかし、お茶の世界、これまで余り開かれた世界でなかったためにかなり閉鎖的な価格の決め方がされているようです。生産者と茶商といわれる方々の昔ながらの値段決め。また流通の世界も透明性に欠けるようです。

 昨日はそのような今の茶の生産、流通、製品化、販売網の課題が取り上げられ一つ一つに検証が加えられました。最終的には「茶業振興法」を策定する、ということになりました。そういえば米麦、畜産酪農、野菜・果樹などそれぞれの農業分野に振興法があり、経営安定に寄与してますが、お茶にはありません。意外と古い慣習で進められていたお茶の世界、これから公平性と透明度を高めるための制度づくりをしていかなくてはならないようです。