明日の農業

2005年06月26日

昨夜、大津町陣内地区の専業農家の若手壮年20人が集まり「陣内地区の農業を考える会」を開きました。私も陣内地区の生まれ育ちですので出かけて行きました。
陣内地区は、昭和31年までは陣内村と言っており独立した自治体でした。昭和の大合併で大津町となりました。
白川沿いの700戸ほどの平野部で、以前は米作麦作豊かな田園農業地帯でした。しかし、米作では食っていけなくなり専業農家は急激に減って行きました。
八つの集落がありますが、専業農家は一つの集落に2~5世帯といったところです。それでも、優秀な農家だけが残りました。ただし、米麦作中心だけではなく、畜産、花卉、野菜、お茶など専門化されています。
30代から50代までが中心です。広々と広がる水田は、田植え、稲刈りなどは共同で行い、陣内自慢の水田風景と作業でした。
ところが、最近、外の町の有限会社が水田を借り上げ米、野菜を作り始めました。後継者がいなくて、道路沿いの便利のいい水田が狙われます。貸し手は、賃料が入ってくれば良く、やはり貸してしまいます。
そうすると、共同で行っていた作業が土地の虫食い状態で出来ません。それぞれの使用料で運営しているカントリーエレベーターも経営出来なくなります。見知らぬ人たちが来て、植えつけ、いつの間にか収穫してしまうということになります。農村の共同体が破壊してしまいます。
陣内は、共同意識は非常に強いところですので、「このままでは、陣内全体が破壊してしまう。みんなで協力して良き陣内農業を取り戻そう。」と立ち上がった訳です。
ちょうど、新農業基本計画が出来、認定農家による経営と集落の農業法人化による集団経営がスタートする時期です。
専門化された現在の農家はさらに充実を図り、その一方でこれらの農家が集団で受託事業、活性事業などをやり、集落営農を作り上げていくなら、全国でもモデル的な農業組織、農業地帯になると感じました。
現実問題として、集落営農の確立は高いハードルがありますが、昨夜集まった彼らならやれると確信しました。
私も政治家の一人としてはもちろんですが、陣内に生まれ育った一人として、一緒に参加して行きたいと考えています。