分からないことばかり
2009年05月12日
本当に政界は何が起こるかわかりません。小沢民主党代表の突然の辞任です。辞任はいつだろうか、と固唾を呑んで見守っていた時から、既に時期をはずれ「もう辞任はない。政権維持か交代かを掛けて自民・民主のがちんこ勝負だ」と思っていた矢先のことです。今後の政局は読みにくくなりました。
それにしても小沢さんと言う人は良く分からない。私たちが「新党さきがけ」のころ対立軸は「小沢、新政党」でした」。小沢さんは「普通の国日本」と題して本を出版されました。それによると「日本の地方自治体を平均人口30万人ほどにして全国300の自治体にする。外交防衛も含め、風通しの良い効率的な国家をつくる」という趣旨のものでした。
私たちはこの考え方に「国家主義的」な臭いを感じ反対でした。竹村正義さきがけ代表が書いた「小さくともきらりと光る国日本」を支持しました。「世界でナンバー1でなくてもいい。日本のよさを守りつくって行こう」というものでした。私はこの考え方の違いが日本の将来の対立軸になり、政党もその考えに沿って大まかに二つに割れていく、と考えていました。
しかし政治は生き物そして現実的なものです。対立軸はあいまいなものになっています。さきがけも園田博之先生たちは自民党、鳩山由紀夫、前原誠司代議士らは民主党にいきました。しかし、奥深くではさきがけ精神は皆さんどこかで結びついている、と感じます。その中で小沢さんがやはり異色だったんではないでしょうか。
旧自民党(田中派的)手法を持ちながらもそれを覆い隠して、ここまで民主党を引っ張ってこられました。しかし看板と若い頃に叩き込まれた政治手法の乖離(かいり)が結局、政党運営をき詰まらせた、としか言いようがありません。
問題はこれからの政治をどうしていくかです。自民党も更なる改善をしなくてはならないことはたくさんあります。しかし看板と実態の差はこれまでの民主党より小さく、さまざまなブレもなくやって来た、と思います。しかし、官僚との関係、業界との距離、更に将来の国家像などについてまだ整理しなくてはならない部分があります。これらを自民党のマニフェストのなかで明確にしていくことが選挙で国民の皆さんに政治を分かりやすいものにしていくことにつながる、と考えます。